2014年 高校入試情報

2014年 塾報 第Ⅱ期号

▽▲ 高校入試情報 ― 平成28年度から都立高校入試が変わります ▲▽

熊倉幹男

  都立高校の入試制度は平成28年度(現中2が受験する時)から一部変更になりますが、今年の1月に教育委員会入試検討委員会からその骨子が発表されました。主な変更点は下記の3つです。 1. 内申と学力検査の得点の比率を、一律3:7とする。 2. 内申点は、5教科は1倍、実技4教科は2倍して合計点とする。 3. 特別選考枠は廃止する。 1. についてですが、現状3:7の比率にする高校が多く、統一されてわかりやすくなりました。 3. の特別選考というのは、定員の9割(または8割)は従来の方法で選抜し、残り1割(または2割)を高校独自の方法で選抜するという方法です。上位校のほとんどの高校が採用していて、残りの1割を当日の学力検査の得点だけで合格者を決めていました。内申が良くない生徒にとっては救いの選抜でしたが、これがなくなるのは残念です。 2. の実技教科2倍というのはインパクトがあります。現行は5教科1倍、実技4教科1.3倍でしたから、かなり実技教科が重視されるということです。もっと実技教科もしっかり勉強してくださいよ、という高校からのメッセージであり、実技教科の授業もちゃんと受けてくださいよ、という中学からのお願いのようにも受け取れます(騒いでいると内申にひびくぞ、という脅しにも取れます)。

(表1)

5科

実技4科

現行

4.2点

5.5点

28年度以降

3.3点

6.6点

「実技に3があるから、メチャクチャ不利だ!」と思う人も多いことでしょうが、どれくらい有利・不利になるか数字を把握しておきましょう。右の(表1)は、内申の1点が入試の何点分に当たるかを、現行と28年度以降で比較したものです。例えば体育の内申1点は現行では5.5点に当たりますが、28年度以降は6.6点に当たります。実技教科の内申1点の重みは元々大きいですが、1.1点の増加ですから、「2倍に換算される」というインパクトの割には変化が少ないように感じませんか。当日の試験で簡単に挽回できる点数ですし。 (表2)は昨年の中3の二学期の評定状況です(教育庁発表)。相対評価の時の割合と比べると、評定1、2が少なく、3が多くなっています。また、評定5が多くなっていますから学校の先生の苦心がうかがえます。5科と実技4科の評定5の割合を比べると実技4科の方が少なく、評定3は圧倒的に実技4科の方が多くなっています。実技教科は3が付きやすいので悲観し、消極的になる受験生が増えそうですが、数字的には上に書いてある程度のことだということです。 とは言え、やはり内申は取っておいた方が有利なので、今まで通り(または明日から)まじめに授業、提出物に取り組みましょう。

単位(%)

(表2)

5

4

3

2

1

国語

11.6

25.3

46.9

12.9

3.4

社会

13.8

23.3

43.7

15.4

3.8

数学

13.0

22.4

43.7

16.1

4.8

理科

12.9

23.5

45.4

14.5

3.7

英語

14.6

22.2

41.7

17.2

4.4

音楽

12.4

26.4

47.4

10.1

2.7

美術

11.1

27.2

49.4

9.6

2.7

保健体育

9.3

27.7

52.2

8.1

2.6

技術家庭

9.7

26.4

51.1

10.1

2.6

9教科全体

14.6

22.2

41.7

17.2

4.4

相対評価

7

24

38

24

7