2014年 薬学部セミナー

2014年 塾報 夏期号

▽▲ 薬学部セミナー ▲▽

熊倉幹男

6月7日(土) 読売新聞社主催の「薬学部セミナー」に参加してきました。薬科大学、薬学部の方と個別に話が出来る催しです。会場のベルサール秋葉原に行きますと黒山の人だかりでした。薬学部の人気はこんなにすごいのかと思いましたら、1階で行われているAKB48総選挙ミュージアムの観客でした。確かに服装がみょうちくりんでした。

2階の会場に行きますと、明治薬科大、星薬科大をはじめとする24の薬科大、薬学部のブースがあり、保護者、または保護者と生徒が大学の関係者の方々と話をしていました。大学の方に真剣に質問している高校生は、先ほど見かけた1階のミュージアムにいた人達とは人種が違うんだなと思いました。5年後、10年後のことを考えると、1階にいた人達が可哀相にも思えます。

資料を見ればわかるものでも、関係者の方に、「年々応募者が増えています。」とか、「就職に関しては苦労しませんよ。」、「国家試験の合格率は例年通り高いです。」という話を聞くと、状況がより鮮明に理解できます。「お待ちしておりますので、頑張って下さい。」とか言われたものなら、勉強時間も増えざるをえないでしょう。これが受験相談会の良いところです。

2014年度 薬剤師国家試験 大学別合格状況

大学名

偏差値

入学者

受験者

合格者

合格率

ストレート合格率

慶應義塾

66

188

162

133

82.10%

70.74%

東京理科

64

127

99

69

69.70%

54.33%

星薬科

59

271

238

191

80.25%

70.47%

明治薬科

58

324

288

244

84.72%

75.30%

武蔵野

54

140

125

107

85.60%

76.42%

東北薬科

50

339

264

207

78.41%

61.06%

今回の私の目的は、東北薬科大学の方のお話を聞くことです。一昨年の薬剤師国家試験の合格率が100%、昨年が93%と驚異的な数字です。今年は78.41%と落ちましたが、受験者全体の合格率が95%→83%→60%とかなり難しくなったようですから、78.41%の合格率は決して悪いものではありません。失礼なのを承知で書きますが、偏差値50で入ってくる生徒たちでこれだけの合格率をたたき出すのですから、何か秘策があるのかと勘ぐりたくなります。担当の方に話を聞くと率直に答えてくれました。「可能性の低い生徒は進級させないのです。」予測していたことですが、こうもはっきり言われると突っ込みようもありませんが、244名→287名→207名もの合格者を出しているのですから、無理矢理絞り込んでいるという訳でもないでしょう。「受験の半年前から予備校の先生の講座を開いています。」これが結果を出す原因の一つのようですが、半年間だけではなく6年間通しての国家試験への取り組みの姿勢もあるのでしょうね。

合格者数÷受験者数で合格率を出しますが、合格者数をその年度の入学者数で割るストレート率というものがあります。留年、退学、不受験者も不合格者数に入れる訳ですから、私たちの知りたい合格率と言えるでしょう。これで驚異的な数字を出しているのが武蔵野大学です。今回のセミナーに参加していなかったのでお話を聞くことは出来ませんでしたが、その取り組みは中学校・高校での進路指導のような面倒見の良さがあるのではないかと思います。偏差値54の入学者の76.42%、4人のうち3人以上を合格させた指導は、大変立派だと言えます。

薬剤師の国家試験を受けるには6年制の薬学科を卒業する必要があります。薬学部には6年制と4年制の学科がありますが、4年制の学科に進んだ生徒は就職等、その後どうなるのでしょうか。この点について、いくつかの大学の方にお話をうかがいました。4年制に入学した生徒は国家試験を受けることはできませんが、薬品に関する研究をしていますので、麻薬等の薬物取り扱いの資格を取り、国や製薬会社等の研究機関に就職するそうです。薬学部を卒業すると、薬剤師だけではなく研究職に就く道もあるわけですね。

4年制に入った人に国家試験を受ける方法は何かないのでしょうか。あと2年、6年制の学科で勉強するとか、大学院で勉強するとか方法がありそうですが。その点に付いて東北薬科大の方が話してくれました。「4年制の学科には、そもそも国家試験のための単位が少ないのです。」そのためあと2年で足りない単位を取るのは無理なようです。病院と薬局でそれぞれ11週間の研修もしなければなりませんし。途中で転科する制度はどこの大学にも無いようなので、「6年制に入り直す。」しか方法は無いようですから、受験の際にはよく考えておかなければならないということです。

薬学部を考えている方は、一度ご相談に来てください。受験科目、受験方法、将来の進路について詳しくお話しします。