2012年第Ⅲ期号 ~高校入試情報~ 私立高校併願優遇制度について

2012年 第Ⅲ期号

 

~高校入試情報~

私立高校併願優遇制度について

熊倉幹男

 

私立高校の併願推薦の入試制度はわかりにくいものでした。2年前に中学校長会の指示により不明瞭な点が改善されはしましたが、それでも複雑な部分もあり、また過去の制度をご存知の方はかえって混乱する部分もありますので、今一度この制度の確認をしたいと思います。

 

都立高校を第一志望にする場合(私立高校を第一志望にする場合も同様ですが)、滑り止めの私立高校が必要になってきます。滑り止めの私立高校を受験する際、事前に相談に行き、成績等を提示すると合格の可能性を示してもらいます。確約や内定は禁止されていますが、「大丈夫でしょう。」などと言ってもらえれば、ほぼ合格できると思って間違いありません。そして3教科の一般入試を受験し、合格発表を確認し、手続きについては都立の発表の後ということになります。これが併願優遇制度です。

 

<表1>は単願と併願優遇の内申基準です。東洋高校、東京成徳高校、保善高校を例に上げました。例えば「東洋高校特進の併願、男子⑤22」とあるのは、5教科の内申の合計が22あれば併願優遇がもらえるということです。オール4に5が2つですから結構きついですね。この内申は一学期でも可ですから(二月期でももちろん可)、その時点で相談に行けます。また、英検、漢検、数検の準2級があれば内申に1点加算してもらえます。また、生徒会活動等で加点してくれる場合もありますので、説明会等で確認する必要があります。

 

<表2> 業者テスト(進研Vもぎ・新教育Wもぎ)の偏差値の基準です。実は、偏差値で推薦の基準を出してはいけないという内規がありますので、高校はこの数字を文書で提示しませんし、進研などの業者も偏差値による基準の一覧表などというのを出すことはできないのです。ですから、直接説明会に参加しなければ知ることができません。先にあげました東洋高校特進の場合ですが、もし内申が足りない場合は業者テストで偏差値63を取れば良いのです。それも1回だけで良く、それまで悪いのが何回あってもかまわないのですから、取れるまで頑張ってみるのも良いでしょう。

 

併願優遇制度について、今まであった質問を上げておきます。

 

Q「併願優遇の基準に達していなければ、その高校は受験できないのですか。」

A「受験はできます。優遇措置がないので、3教科の入試結果で合否が決まります。」

 

Q「私立第一志望の場合は、他の私立の併願優遇が受けられないのですか。」

A「都立を第一志望にするのを都立併願、他の私立を第一志望にするのを私立併願と言います。高校によって都立併願のみの場合もありますが、最近はどちらでも良いという高校が増えています。説明会や資料で確認できます。」

 

Q「都立の推薦入試の合格発表のあとに併願の私立高校に願書を出すことになるのですが、もし都立の推薦に受かっても私立高校に願書は出さなければなりませんか。」

 

A「願書を出す必要はありませんから、受験料を払う必要もありません。ただ、都立推薦入試に合格したので受験しない旨は私立高校に伝えておいた方ほうが良いでしょう。」

 

Q「どうしても基準に達しないのですが、何とかなりませんか。」

A「併願優遇の場合は難しいです。ただ、単願の場合であれば熱意が伝わる場合もありますので、入りたい高校が決まっていれば何度も足を運んで相談することは有効です。」

 

他にありましたらいつでもご質問、ご相談下さい。なお、表にあげました数値は今年度入試のものですので、来年度入試については新たに確認する必要があります。ただし,大きく変更になることはありません。