2010年第Ⅳ期号 ▲▽ 高校入試情報 ▽▲

2010年 第Ⅳ期号

  ▲▽ 高校入試情報 ▽▲

熊倉幹男

来春の都立入試もきびしくなりそうです

 ここ数年都立高校の志望者が増えていますが、これは景気低迷により公立志向に傾いていることもありますが、都立改革の成果が表れてきていることも大きな要因のように思われます。実際、日比谷高校の東大合格者数36名、西高の国公立医学部の合格者数が開成を上回る、(都立)国立高校は同じ地区の名門私立桐朋高校の合格実績を大きく引き離すなど、実績の面で私立に引けをとらない状況が見られています。これは上位都立高ばかりではなく、中堅都立高にも言えます。

今春の都立入試では、中学3年生が前の年より4000人増に対して定員は1500人増にとどまったため、過去最高の倍率1.44倍となり一般入試の不合格者は12500人を超えるという、今までの都立高入試にはない厳しいものになりました。来春は中3が前の年より2900人減ですが、定員が1890人も減少することが確定しています。さらに海城高校が募集を停止しましたので、男子の上位125名が都立上位高に流れることも合わせますと、今春以上に厳しい入試になることが予想されます。

こういう状況ですから、中3の受験生諸君は日々の学習を精力的にこなして実力をつけること、あと1回の定期試験に真剣に臨むこと、そしておそれることなく現実に立ち向かう勇気を持つことが必要です。残された一日一日を計画的に有意義に過ごしていきましょう。また、中1、中2の諸君も次は自分の番だという意識をしっかり持って日々の学習に励んでください。

 

 

埼玉県教育委員会の発表

 埼玉県教育委員会は、県内の中学生が県外、おもに東京都の私立高校に進学しないようにいろいろ方策をとっています。東京都の私立高校の推薦入試に対して、中学校長が推薦書を書かないというのはその一例です。今年7月の県教委の発表によりますと、「埼玉県在住で埼玉県の私立高校に進学した場合、年間30万円の学費補助」を再来年から実施するということです。来年入学したとしても2年生からは補助が出るということですから、埼玉県の中学生は私立高校に進学がしやすくなったと言えます。

埼玉県の話ですから我々にはあまり関係のないことですが、ここからの話が大切です。「埼玉県の私立高校に進学した場合」に補助は出ますが、「東京都の私立高校に進学した場合」は補助は出ないわけです。ということは、埼玉県から多くの生徒が通っている板橋区、北区、豊島区、足立区の私立高校は生徒募集に大打撃を受けると思われます。したがって、これら私立高校は来春から門戸を広げざるを得ないので、すでに発表されている併願の基準等は下げてくる可能性が十分考えられます。

すでに危機感を抱いている私立高校は、「基準に足りなかったら、学校内の活動だけではなく町内会の活動などアピールできることがあったら何でも言って下さい。加点します。それでも1点か2点足りないようでしたらご相談下さい。」と説明会で言っていました。発表されている基準に足りないからと言ってあきらめず、入試相談で話をよく聞いてみましょう。