2009年夏期号 ▲▽ 英英辞典の勧め ▽▲

2009年 夏期号

 

▲▽ 英英辞典の勧め ▽▲

胡子俊英

 中3の授業で関係代名詞のwhatを扱った時のことです。

what you need という表現で、「あなたに必要なもの」と「あなたが必要なもの」という二つの訳が出てきました。ここですかさずY君から質問が出ました。「客観的に必要なのですか、それとも本人が必要だと思っていることですか?」

 大抵の生徒は、新しい単元の関係代名詞に注目していて、今さらneedの意味の区別など気にも留めないのですが、日頃から論理的思考を研ぎ澄ましているY君には、①客観的に見てあなたに必要なこと、②あなたの主観であなたが必要だと思っていること、のどちらを意味しているのかが気になったということです。Y君のような探究心は、教室全体の雰囲気を盛り上げる知的刺激となります。

 こうした区別を知りたい場合は、英英辞典を利用することをお勧めします。例えば、『ロングマン英英辞典』でneedを引くと、次のような説明があります。

need

1 to have to have something or someone, because you cannot do something without them, or because you cannot continue or cannot exist without them [= require]:

2 to feel that you want something very much:

3 need to do something
used when saying that someone should do something or has to do something

http://www.ldoceonline.com/

 つまり、どちらの意味もあるということです。 1「なくてはならないこと」と 2「あってほしいと思うこと」の両方の意味が載っています。

 単語力がなかなかつかないと悩んでいる中高生諸君には、英英辞典を読むことをお勧めします。例えば、上のneedの説明の 1の最後に〔require〕とありますが、ここで引き続きrequireを引けば、

require

1 to need something:

2 if you are required to do or have something, a law or rule says you must do it or have it

とあります。何だ、needと同じか、で止まってはいけません。ちゃんと 2の説明も読んで下さい。「法律や規則でしなくてはならないことと決まっている」というのですから、needよりも堅い表現だということがわかるでしょう。

 こうやって、少しでも気になった単語を英英辞典で引き、更に関連した単語を調べていくことを日頃から続けていけば、語彙力はぐんぐんアップしていきます。 英英辞典は、ネットで無料で利用できますし、最近の電子辞書にも大抵セットで付いています。読み物としても英英辞典を是非利用してみて下さい。