2008年第Ⅱ期号 ▲▽ ある経営コンサルタントの話 ▽▲

2008年 第Ⅱ期号

 

▲▽ ある経営コンサルタントの話 ▽▲

熊倉幹男

 

もうずいぶん前の話ですが、ある雑誌で読んで記憶に残っていた良い話があります。皆さんの参考になればと書いてみました。

 

アメリカのある不動産会社の社長が、経営に行き詰まり、知人の紹介でとある経営コンサルタントのところに相談に行きました。

いろいろ話をして、最後にコンサルタントはあるアドバイスをして、料金として1000(ドル)(今で言うと10万円くらい)を請求しました。請求された不動産会社の経営者は、こんな簡単なアドバイスでそんな大金払えるかと、憤慨して帰ってしまいました。

それから数日後、経営に行き詰まってどうにもならなくなった先の経営者は、コンサルタントのことを思いだし、他に方法も考えられなかったので教えてもらった方法を試してみました。

そうするとどうなったでしょう、話の流れからもおわかりの通り、その会社は経営を持ち直し、軌道にのって順調に業績を伸ばしたそうです。

 

さて、コンサルタントがアドバイスした方法です。

それは、寝る前に紙に明日すべきことをすべて箇条書きし、優先順に番号を付け、それをワイシャツのポケットにしまいます。翌日起きたら、その通りに実践する、ただそれだけの方法でした。

この方法のすぐれている点は、第一に、寝る前に予定を立てるということです。もう何もすべきことはない、かつすぐに眠りたいという状況は、予定を立てるには最適の時間なのです。よけいなことで悩もうとしませんし。第二に、前日なので次の日の事情、天気が悪いとか、やる気がしないとか、計画をじゃまする物の想定がないので、理想に近い予定が立てられるのです。第三に、当日、文句を言う相手がいないということです。親とか先生とか会社の上司、お客に言われたことではなく、昨日の自分の命令ですから、従うのにあまり抵抗はないはずです。

問題は実践する力があるかどうかですね。朝起きたら、「よし、紙に書いてある通りにするぞ。」と思えば良いのですから、意外と簡単かもしれません。

 

机に向かって勉強する気がしないとか、何からしたら良いんだと思うことがある君、一度試してみてはいかがでしょうか。今日、寝る前に紙に書くのです、明日すべきことを。ただし、あまり欲張らないことです。

そうそう、その不動産会社の経営者はちゃんと謝礼を払いに行ったそうです。義を通す人だったからこそ実行できたのでしょうね。ちなみに皆さんがこの方法を実践して明るい未来が開けた場合でも、私に謝礼を払う必要はありません。が、どうしてもと言うのであれば断りません。出世払いで結構です。